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マイクロスパイ・アンサンブル 伊坂幸太郎 [作家あ行]


マイクロスパイ・アンサンブル

マイクロスパイ・アンサンブル

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2022/04/27
  • メディア: 単行本



これまた摩訶不思議な物語。

マイクロサイズの諜報部員が行き交う世界と、
普通の社会人の日常が、
猪苗代湖を舞台に交錯する。

暴力をふるう父親と
いじめてくる周りの奴らから逃げ、
諜報員になった少年。

エージェント・ハルトと行動を共に、
任務遂行のために活動する。

命の危険が伴う任務で、
何度か敵の攻撃により絶体絶命のピンチに陥るも、
絶妙なタイミングで、
大きな壁が立ちはだかり、
難を逃れる事態を体験する。

一方、
社会人1年の松嶋の日常は失恋から始まり、
2年、3年と、色々な経験を積みながら
経過していく。

実家の福島にある猪苗代湖。
この地を様々な人と、何度も訪れ、
人生の岐路ともいうべき話や体験をする。


ふとした出来事が、
人生を左右する・・・


相互に作用する事象・・。



ある時、突然現れた扉から2人の男が・・。

偶然、揃った!!

喜ばしい奇跡が起きた瞬間?!



この地が導く、不思議な物語。













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ペッパーズ・ゴースト 伊坂幸太郎 [作家あ行]


ペッパーズ・ゴースト

ペッパーズ・ゴースト

  • 作者: 伊坂幸太郎
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2021/10/01
  • メディア: 単行本



現実なのか、それとも〈先行上映〉なのか、
それとも小説の中なのか・・・?!

様々な空間が交差する
摩訶不思議な大エンターテイメント。


中学教師の檀。

檀は、他人の未来が少し見える能力を持つ。
父から受け継いだこの〈先行上映〉は、
時に降りかかる災難を未然に防ぐ事も出来た。

ある事件の被害者関係者のグループとの関わりから、
とんでもない計画を知る事になる。


そんな檀は、ある生徒が書いた小説を受け取る。

その中に登場するネコジゴハンターの2人組、
悲観的なロシアンブルと楽観的なアメショーが、
猫を虐待するものを懲らしめるという内容だった。


そんな2人組が追うターゲットが、
檀が追うターゲットと重なった・・⁈。


これから起こる大変な未来を変えようと、
時に捕らわれ、時に駆け回る檀。

突如現れた謎の2人と共に・・・。


果たして、最悪な事態を防ぐことが出来るのか。



何が本当なのか。

世間に対するメッセージなのか。

哲学も絡む難題・・・いかに・・。













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マイ・プレゼント 青山美智子・U-ku [作家あ行]


マイ・プレゼント

マイ・プレゼント

  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2022/07/11
  • メディア: 単行本



水彩作家・U-kuさんが描く水彩画に、
小説家・青山美智子さんが文字を添えていく。

ひとつひとつの色彩の表情、
そこから湧き出るインスピレーション。

綴られていく短編は、
様々なシチュエーションから導き出される
日常の悩みや葛藤などから、
希望へ続く道しるべ・・

青を基調とした絵。

時には静かに、
時には躍動的に。

新しい感覚の作品です。






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ラブカは静かに弓を持つ 安壇 美緒 [作家あ行]


ラブカは静かに弓を持つ

ラブカは静かに弓を持つ

  • 作者: 安壇 美緒
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2022/05/02
  • メディア: 単行本



2023年本屋大賞第2位、
第25回大藪春彦賞受賞
第6回未来屋小説大賞第1位
第44回吉川英治文学新人賞ノミネート作品。


『水深千メートルを生きる、
鋭い歯を持つ周到なラブカ。
孤独を泳ぐ、醜いスパイ。』



全日本音楽著作権連盟に勤める橘樹は、
著作権使用料で揉めている件で、
大手音楽教室の潜入捜査を命じられた。

ミカサ音楽教室に生徒として在籍し、
実際のレッスンの様子を調べ、
裁判の為の証拠を集める任務。

子どもの頃、チェロを習っていた橘。
しかし、ある事件をきっかけに、
永らくチェロから遠ざかっていた。

蘇る恐怖の記憶と立ち向かいながら、
任務遂行のために、教室に通う。

講師である浅葉の演奏を聴き、
演奏を重ね続けるうちに、
徐々にチェロへの抵抗が融け、
奏でる事への魅力が蘇ってくる。

同じく通う仲間たちとの交流も、
孤独だった橘の心に、大きく響いた。


偽り続ける事に抵抗を覚え始める。



「戦慄きのラブカ」

発表会で演奏する曲。

自分の境遇と重なる物語・・。


チェロが奏でる深海への響きは、

やがて、昇華し、高く突き抜け

戦慄の余韻となる・・



自分が自分として生きられる場所は・・・








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ハヤブサ消防団 池井戸潤 [作家あ行]


ハヤブサ消防団

ハヤブサ消防団

  • 作者: 池井戸 潤
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2022/09/05
  • メディア: 単行本



池井戸潤さんの長編ミステリ小説。

ドラマ化されて、7月からの放送です。

まさに池井戸潤マジック。

読み進めていく中で、
怪しげな人物が浮上しては・・・・。

読者を振り回し続けるいくつもの謎。
それに纏わる緊迫感は、
最後まで続きます。


ミステリ作家である美馬太郎は、
亡き父のかつての住居であるハヤブサ地区に
移り住む。

この長閑な集落であるハヤブサ地区には、
この地区で起こる火事現場にいち早く出向き、
消火活動をする「ハヤブサ消防団」があり、
深く地域に根付いていた。

太郎は、「ハヤブサ消防団」に誘われ、
その一員となる。


この小さな田舎で次々に起こる不穏な事件。

変死体、連続放火・・。

そして、ある集団の気配が・・。


作家・美馬太郎が、
一連の謎の真相を突き止め、
負の連鎖を断ち切るために、
自らの危険も顧みず、突き進む。








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