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方舟 夕木春央 [作家やらわ行]


方舟

方舟

  • 作者: 夕木 春央
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2022/09/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



2023年本屋大賞ノミネート作品。

驚愕の結末。

予想を見事に覆されました。



柊一は、大学時代の友達5人と従兄の翔太郎と、
山奥にある地下建築を訪れた。

見るからに怪しげなこの建物に、
道に迷ったという親子3人も共に、
寝泊りすることになった。

その夜、地震が起き、
入口が大きな岩に塞がれてしまった。

出入口は地下3階に、もう一か所あるが、
元々、浸水していて、
ドアは水に覆われていた。
更に、地震によって、
その浸水スピードを増していた。


そして起きた殺人。
この建物に案内した裕哉が、
何者かに絞殺された。

不穏な空気の中、
閉塞感もあり、
先の読めない不安感が増していく。

打開策として、
入口を塞いでいる大岩を落とせば、
脱出できる可能性があるという。

そのためには、
巻き上げ機を操作しなければならない。
しかし、その場所にいる者は犠牲となる。

誰もが、その役を犯人にやってもらおうと思っていた。


そんな中、第2、第3の殺人が起きる。

犯人が分からないまま、
浸水は進み、全体の水没までの時間は迫っていた。


推理を展開する従兄の翔太郎は、
遂に、犯人を突き止めた。

犯人も殺人を認めた

誰もが複雑な面持ちながらも、
脱出へ向けた希望が見えてきていた・・・

・・・







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#真相をお話しします 結城 真一郎 [作家やらわ行]


#真相をお話しします

#真相をお話しします

  • 作者: 結城 真一郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2022/06/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



2023年本屋大賞ノミネート、
20万部売上のヒット作品。

日常に潜む微かな違和感から
導き出されるミステリー。

5つの短編からなる現代版謎解き。

若い人向けなのかなと思いました。

長編を楽しみたい私には、
少し物足りない感じがしました。。









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感染捜査 黄血島決戦 吉川英梨 [作家やらわ行]


感染捜査 黄血島決戦

感染捜査 黄血島決戦

  • 作者: 吉川 英梨
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2022/11/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



感染捜査」から続く第二弾。

前回、人をゾンビ化するウイルスHSCCが蔓延した
豪華客船を炎上、沈没させ、
感染を収束させた天城由羽と来栖光。

1年半後、沈んだ船中にゾンビ化した警察官を発見。
船の引き上げ作業と共に、
ゾンビ(灰人)を回収するという任務に、
数少ない生存者である2人はあたる。

沈没した場所から近い黄血島。
戦争を経て、数多くの死者が眠る島。
硫黄の熱は、いまだ相当なものだ。

極秘である船引き上げと灰人回収は、
アメリカ、中国、ロシア等、他国が注目し、
いくつもの船が巡回する中、
海保、警察、民間からなる日本が行う。

灰人を回収する潜水士は、
長年交流のなかった由羽の父だった。

母が亡くなったのは父のせい、
そう自分に言い聞かせ、
父を憎むことで、自分を保ってきた由羽。

しかし、大人になった今、
あの頃、知らされた嘘と真実を知り、
心が揺れ動く。

父を本当は憎んではいなかった
自分に気付く。

潜水が始まった。
しかし、引き上げ中の船から灰人が消えていた。

父は大丈夫なのか。

灰人は、父のヘルメット部分にへばり付いていた。


緊張感が漲る中、何とか灰人は捕獲したのだが・・。


灰人の顔は、ドロドロに剥がれ落ちた皮膚に、
目玉がぶら下がった状態であったが、
人肉を欲する獰猛さは衰えてはいなかった。

少しでも傷付けられたり、
ウイルスが体内に入ると感染し、
即、灰人になってしまう。


民間会社の社長が傷を負い、海に投げ出された・・




ウイルスを発生させ、
多くの命を奪い、
そして、生き残った。

由羽、来栖が背負った「罪」

命に代えても、立ち向かわなければ・・。















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自転しながら公転する 山本 文緒 [作家やらわ行]


自転しながら公転する (新潮文庫)

自転しながら公転する (新潮文庫)

  • 作者: 山本 文緒
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2022/10/28
  • メディア: 文庫



第16回中央公論文芸賞受賞
2021年本屋大賞ノミネート作品。


揺れ動く心。
仕事、恋愛、未来への不安。


32歳、親の看病のため、実家に戻り、
アウトレットモールのアパレルで、
契約社員として働く都。

ある日、
訪れた同じモールの回転ずし店で、
寿司を握る貫一と出会う。

安定を求め、堅実な生活を求める都と、
思いのまま突っ走る貫一。

価値観の差。
小さな違和感が少しずつ不安に繋がっていく。

一方、仕事上の揉め事、セクハラ、
母の不調、父も倒れ、
目まぐるしく、周りが変化していく。


気持ちが大きく揺れ動く。

幸せと不安が、交互に心を覆う。


決定的な断絶。

終止符が打たれた。

都の価値観は、
貫一を完全に拒否した。

しかし、無意識にも、彼への思いは、
心の奥底に残ったまま。

ある時、
貫一が以前ボランティアをしていた事を思い出し、
都もボランティアを体験する。


くすんでいた世界が、
突然、ストンと何かが腑に落ちたように、
視界がクリアになり、
気持ちが切り替わる事がある。

心が決まった瞬間、
新たな一歩が始まる。








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感染捜査 吉川英梨 [作家やらわ行]


感染捜査

感染捜査

  • 作者: 吉川 英梨
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2021/05/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)





人が人を襲い食らう。
噛みつかれた人は、ゾンビ化し、
人肉を求めて、更に人を襲う。

低体温で拍動・呼吸が少なく、
恐らく人間の3倍生き延びると言われる灰人は、
頭を銃撃しないと死なない。


豪華客船で起きた惨事は、
バルで起きた事件と酷似していた。

狂犬病に似た症状だが、人を食うという
新種ウイルスによるものらしい。

客船内に600人もの感染者を隔離していた。

東京オリンピック開催を目前にした日本は、
何としてでも、蔓延を阻止しなければならなかった。

オリンピックのために、船を出航させ、
その捜査隊として海保・警察から招集された中に、
バルで起きた事件を捜査していた
天城由羽巡査はいた。

由羽は、規律は二の次、
独自の捜査で突っ走る警察官だった。

うやむやになりつつある薬物事件を追って
海上保安庁の領域まで踏み込み、
この前代未聞の怪事に関わる事になった。

海保SST(特殊警備隊)の来栖光。
薬物事件との関りを疑い、
由羽が追っていた人物。

来栖を中心とした船内捜査隊が、
この先、目にする驚愕の惨事。


生々しく動く灰人たち。

人道と規律、倫理の狭間で、
灰人を撃つ事を拒む隊員たちを前に、
来栖は、迷うことなく
頭部を打ち抜く。

生きている人間を救うため、

日本を救うために・・


由羽は、ある衝撃の事実を
知ることに・・・







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