夜に星を放つ 窪 美澄 [作家か行]
マル暴ディーヴァ 今野敏 [作家か行]
元々、今野敏さんの本は、
パパさんが好んで読んでいます。
今回も面白そうだったので、
読みました(^ー^* )
「マル暴シリーズ」はこの本が第3弾なのですが、
前弾を読んでいなくても大丈夫です。
マル暴刑事・甘糟がを主人公なのですが、
任侠シリーズに出てくる阿岐本組と接点があったり、
シリーズを超えての物語設定が面白いです。
コメディっぽい軽快な流れなので、
スラスラ読めます(^ー^* )
気弱な甘糟と強面な群原のコンビが、
麻薬売買の情報から、ジャズクラブに潜入する。
そこで魅惑の歌声を披露する
歌姫・星野アイ。
彼女を見守る大物・・
このジャズクラブの秘密とは・・
このジャズクラブを取り巻く揉め事、
更には麻薬に関わる犯罪、
全てをまるっと解決へ・・・。
(ΦωΦ)
任侠楽団 今野敏 [作家か行]
今野敏さんの任侠シリーズ。
阿岐本親分率いる阿岐本組。
義理と人情に厚く、
困っている人たちを放っておけない。
今まで、学校、浴場、シネマなど
問題を抱えた施設を立て直す手伝いを
幾度もしてきた。
今回請け負ったのは、
内分裂しかけたオーケストラ団員を何とかする
というものだ。
最近、マエストロが変更になった楽団。
ベテランと若手の亀裂が生じ、
雰囲気がとても悪くなり、
演奏にも影響を与えかねない。
そんな時、
新任マエストロであるドイツ人のハーン氏が、
突然、何者かに殴られた。
軽症で済んだものの、
犯人捜しの為、駆け付けた刑事・碓井と共に、
問題解決のコンサルティングとして参上した
阿岐本組長はじめ、日村たち面々が、
内情を探っていく・・・。
人を見る目に定評のある親分。
心配性な代貸・日村、
その他、個性的な阿岐本組の面々。
人情味あふれる軽快な文章で、
クスッと笑える楽しい小説です(^▽^)
あきらめません 垣谷美雨 [作家か行]
切り口抜群で、サクサク読めます(^▽^)
今回は地方議会に物申す!
血税は使い放題、
視察名目のヨーロッパ旅行や、
要らない箱物や胸像計画、
地域企業との癒着など、
もはややりたい放題の地方政治。
都会の会社を定年退職した郁子は、
夫の田舎町に移住した。
たまたま会議を傍聴し、
女性を蔑む男性議員に衝撃を受ける。
地方は男尊女卑がいまだに甚だしく、
古い考えの高齢男性が多い。
地方議会もそんな議員に牛耳られ、
会議は破綻していた。
女性議員は、2人。
抗う術はなかった。
その女性議員の一人ミサオに猛プッシュされ、
郁子は、なんと市議会議員に立候補することに・・
田舎暮らしをのんびり送るはずだった人生が、
がらりと方向を変え、進み始めた。
さあ、腐れ切った地方政治、
これからどう変わっていくのか。
ハッピーライフ 北大路公子 [作家か行]
エッセイストの北大路公子氏が描く
連作短編SF小説。
いつもの笑えるエッセイとは全く違い、
かなり衝撃的な小説でしたが、
空想、妄想好きの北大路さんであるがゆえの
奇想天外な展開になっていて、
摩訶不思議な世界を体験させてもらいました。
均された世界。
負の感情も、傷ついた心も、
入れ替わることで、
やがて遠く儚く消えていく・・
周期的に体が入れ替わり、
波打つ感情が消えゆく人類。
別人と化す事で、
均され、穏やかで平和な世に・・。
傍にいる夫も、
中身は夫なのだが、変化するので
今では顔すらも覚えていない。
一見穏やかな日常は、
感情のないまま、ただ流れていく。
上手く入れ替われなかった人に残る膜。
激しくドロドロとした残思。
取り除く事で、均される。
しかし、幾重にも重なり続けた膜は、
やがて固定化し、
入れ替わる事が出来なくなる。
世の中には、入れ替わらない人も混在していて、
その存在が危惧されている。
本当に危険なのは、
どちらなのだろう・・・