旅する通り雨 沢村 凛 [作家さ行]
「通り雨は〈世界〉をまたいで旅をする」を改題出版。
当時、
同時に出版された「ぼくは〈眠りの町〉から旅に出た」は、
2014年に読みました。
片やファンタジー、
今回の作品はSFという、
異なるジャンルではありますが、
どちらも謎が多く、空想が膨らむ作りになっています。
現実からかけ離れた点は同じですが、
こちらは、理論的で
少しだけ地に足が着いている感があります。
多くの謎が、様々な人物の思うままに語られ、
後に真実が明らかになる・・。
「雨がくると、覚悟をしなければならない。
家族がひとり、へることを」
子どものハランが聞いた不吉な噂・・
その後、雨降る中、現れた一人の旅人。
彼は、住み込みで仕事を手伝うようになる。
祖父、父、母、兄、姉とぼく。
それぞれの胸の内は複雑だ。
大人だけの秘密。
18歳になると実行できる事とは・・・
社会の発展、進化に伴い、
おこる弊害。
生きやすい世界を追求し、
自分の居場所を見つける。
しかし犠牲にする対償は大きい。
愛する人との別れ・・。
矛盾、非合理性。
生きていく適合性。
叶わなかった思い。
胸に残したまま、この地で生きる。
大事な言葉を伝えるために舞う。
伝道師は
大切な役目を担う。
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