母がしんどい 田房永子 [作家た行]
毒母に育てられた娘の話。
テレビで毒母の特集があり、この本に出会い、
「私だけじゃないんだ」と励まされたというのを見て、
ぜひ読んでみたいと思いました。
「あなたの為を思って言っているのよ」
自分の思うとおりにならないと、
突如、豹変する母。
怒鳴り散らし、罵倒し、私を傷つける。
いつしか、母の顔色を見て行動するようになった。
いい子でいることが、自分を守る事だと思った。
「私の言うとおりにしていればいいのよ」
逃げたくても逃げられない。
早く大人になって、家を出たかった。
支配され続け、自我も自信もなく、ただ苦しかった。
自立して、家を出た。
しかし、毎日のように鳴り響く電話。
味方だと思っていた父からの
恩着せがましい母と同類の内容の手紙。
住所と電話番号を変え、
親には知らせなかった。
そんな私も結婚をし、良い旦那様にも恵まれた。
子どもができた。
自信がなかった。
私も、あんな親になるのか、
私は、どうしたらよいのか。
神経内科の先生に、言われた。
「ひとりで頑張ったね。えらかったね。
あなたは、一つも悪くない」
「親に、会わなくていいんです」
・・・
親に近況を知らせた。
自分の中が怒りの感情でいっぱいになったとき、
爆発させる前に、自分の心を見る。
「怒っているな」
ん。待てよ。そんな怒る事じゃないよな。
・・・
母には、その声がなかったのかもしれない。
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