滅びの前のシャングリラ 凪良 ゆう [作家な行]
以前読んだ「流浪の月」(本屋大賞受賞作)で、
凪良ゆうさんを知り、今回の作品が2冊目になります。
「1か月後、地球に隕石が落ちて人類が滅亡する。」
抗えない現実を前に、
人は何を思い、どう行動する。
いじめられっ子の友樹。
持ち前の脳内思考変換で、
辛い事を日々乗り越えてきた。
でも、憧れの雪絵に冷たくされたときは、
「人類を滅亡させてください」なんて考えたりした。
まさか現実になるとは思いもしなかった。
後1か月しか生きられない。
突然の告知で、社会はパニックになった。
人は理性や秩序を失い、暴徒化し、
街は荒れていく。
無法地帯となり、生き抜くだけでも大変な世の中。
でも今、友樹は、あの雪絵と一緒にいる。
雪絵を守りぬくという使命感で高揚している。
ろくでもない暴力男の信士。
物凄く強くてたくましくて優しい母の静香。
危険と隣り合わせの中、
この4人が合流し、一つ屋根の元で過ごす事に。
それぞれの思いを胸に、
精一杯生き抜く。
そんな中、歌姫のLocoが最後のコンサートを開催するという。
雪絵がファンだというLocoにも、
濃厚な過去があって・・。
昔の仲間とのライブ。
本当の自分に戻れた気がした。
盛り上がる雪絵や友樹、
集まってくれたファンやそうじゃない人も、
皆と一緒に・・・・・。
この世の終わりを前に、
ストレートな表現が印象的で迫力があります。
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