2019年本屋大賞作品です。
色々な親子の形があってよい。
その時々を受け入れ、強く前向きに生きる優子。
特異な家庭環境にもかかわらず、明るく生きる。
学校で起きる辛い事も、客観的に考え、
逆境を跳ね返すとても芯のある心は、
小さい時から、知らず知らずに身についた処世術なのか。
生まれ持った気質なのか。
母2人、父3人。
血は繋がっていなくても、立派な親子。
生みの母は、亡くなっていて悲しいけど、
一緒にいた父や母、みんな一生懸命に、
大切に育ててくれた。
やがて、社会人となり、
結婚を考えるようになり、
新たな環境に向かう。
晴れ姿、離れ離れになった父や母にも見てもらいたい。
皆が満面の笑みで祝福してくれる姿を見て、
幸せを改めて感じる。
親と子の関係について、とても感慨深い小説。
前向きで、自分は自分、強い意志を持ち生きる。
全てを受け入れざるを得ない環境に立った時、
人は一回り大きく強くなれるのかもしれない。