2012年01月24日 - 作家やらわ行 平成猿蟹合戦図著者: 吉田修一出版社: 朝日新聞出版価格: ¥ 1,890発売日: 2011/09/07田舎からホストの夫を訪ねて、赤ん坊を抱えて東京にやってきた美月。歌舞伎町の韓国クラブで出会ったちゃらんぽらんな純平がまさかの国を変えるべく政治の世界に進んでいくとは。隠された裏世界の陰謀、一筋縄ではいかない現実に、一喜一憂する純平を取り巻く仲間たちの様々な境遇が、視点を変えながら、描かれています。 美月は夫・朋生と過ごしたいが為に、上京してきたはずだが、韓国クラブのママ・美姫に子ども共々気に入られ、ママの家に住むようになる。韓国クラブ「蘭」で人気が出て、一時は芸能活動もするようになる美月だった。「蘭」に出入りする純平は、あるひき逃げ事故の目撃から、犯人身代わりの事実を知る。チェロ奏者の湊をゆするが、凄腕マネージャーの元政治家の秘書・園に逆に言い包められる。何の因果か、園が純平をアシストし、衆議院選挙に出馬させることに。湊を守る為に、事を起こしたのだが、いつしか必死になっていた。いくつもの危ない橋を渡り、その度に、周りに援護され、運の強さを持つ若者。過去は関係ない。これからの日本の政治に新風を・・・。