読み終えて、
号泣してしまいました( ;∀;)
余命1年と宣告された利夫。
残された時間を有意義に過ごしてもらおうと、
妻の慶子、娘の由希子、真理子は旅行を考えるも、
急速に病状は悪化し、叶う状態ではなくなっていた。
余命半年、更には余命2,3か月、
そして、2週間・・と変化していった。
椎名家は、次女の真理子は結婚し、子どももいる。
一方、長女・由希子は、実家暮らしの40歳。
両親共に、娘の結婚を願い、
由希子の様子を伺っていた。
由希子は、独特な世界観を持っていた。
文章を書くのが好きで、
一度、小説で賞をとった。
しかし、その後は意欲を無くしていた。
異世界へ身を委ね、空想の世界を行き来する
由希子は
〈人を好きになったことがない〉
結婚を急かす慶子は、
余りの衝撃で、思わず出た言葉を、後悔する。
「異常だわよ
由希子、可哀想に」
しかし、幸せとは、
結婚することではないのかもしれない・・
急激な状況の変化が、
由希子に再び書く力を与え、
痛みに苦しむ利夫の横で、
パソコンを打つ。
利夫はわかっていた。
由希子は今、幸せなのだと。
利夫は、インフォームドコンセントを受けてから
36日後に亡くなった。
家族の在り方、
個人の在り方は多様。
何が、幸せなのかは、
本人にしかわからない。